元『℃-uteの岡井ヲタ』だった俺が思う、そこじゃない岡井ちゃんを評価して欲しい

元『℃-uteの岡井ヲタ』だった俺が思う、そこじゃない岡井ちゃんを評価して欲しい

もう、この話は誰に聞いたのか忘れたし、もしかしたらガセかもしれないけど、バラエティで大活躍し始めた岡井ちゃんに「給料を上げるよ」って話になった時、「私は自分がダメだった時代に舞美ちゃんや愛理に助けられてきたので、今は自分が助ける番です」と言って昇給を拒んだのだとか……。

そんな岡井ちゃんだからこそ、今回のこともきっと「あのこと」で責任というか、自らが生贄になって、全てを断ち切ったんだろうと脳みそでは理解しています。

ただ、私、ハロプロだけは完全にピュアな立ち位置でやってますので、やれ招待されただの、やれ楽屋に行っただの、やれ飲みに行っただのは一切ないと誓った上で、私の大好きな岡井ちゃんについて語ってみたいと思います。

YouTube大好きっ子のみなさんですから、きっとこの動画は目にしたことがありますよね。岡井千聖が8年前に、自分が所属する℃-uteの名曲『Danceでバコーン!』を自分で踊ってみた動画を上げたんですよ。いま300万再生を超えているんですね。私はこのラジカセ(?)か何かを止めに来る時の岡井ちゃんにドキドキしっぱなしでした。

2002年、ハロプロキッズ・オーディションに合格した岡井ちゃん。その時は小学2年生でした。色黒で男の子みたいだった岡井ちゃんは、℃-uteになってからもイロモノ的な扱いでした。歌もダンスもダメっていうか全然目立つようなパートがある子ではありませんでした。昔やってたハロプロ運動会とか、変なヤジが飛んでいましたよ。活動しているうちに℃-uteから一人消え、二人消え……5人になった時はけっこう焦ったでしょうね。

実は、影の必死な努力により、その頃の岡井ちゃんは歌もダンスもかなり上達していたんだけど、それをあまり表に出さなかったのだとか。歌の先生に、もう自分を出していいんだよと言われて、あの歌のうまい、そしてダンスの上手い岡井ちゃんが開花していくのでした。小猿から少女へ、実力あるお姉さんへ、そして女へ……私たちはずっと岡井ちゃんの成長を同時に目撃していたのでした。

やはり見て頂きたいのは『悲しきヘブン』でしょうか。私、今になっても二人がどういうラインを歌っているのかがよく分からないんです。これを聞くたびに「エンタメってすげえ!」と思うんですよね。これはもうアイドルうんぬんじゃなくって、歌とダンスのエンターテイナーだと思うんですね。

実は私、握手会に参加したのも℃-uteが初めてでした。矢島舞美さん、中島早貴さん、萩原舞さんと来て、岡井ちゃんでした。彼女特有の「グッと力強く握る握手」は、現在アプガの佐保ちゃんが踏襲してくれています。嬉しい! 岡井ちゃんと握手出来た! しかも、また来るんだよ、と言ってくれました。その次が鈴木愛理でしたので、愛理と握手した自分…というショックでしばらく記憶が飛びましたが、翌日には岡井ちゃんのことをちゃんと思い出しましたよ!

私は歌のうまい女の子が三度の飯と同じくらい大好物です。しかも、うまいのに「ちょっと変な声」の人が好きすぎて堪りません。ハロプロで言えば、鞘師里保や竹内朱莉、金澤朋子です。なんだか分からないけど、全然音程はずさない人たちです。そして岡井千聖も歌が最高でした。アイドル、女性タレント、何でもいいですが、歌わせたらウマイって子が最高っていう基準で見ています。それって、ものすごい特技だから。人の心の琴線を揺らすことができる才能だから。

確かに岡井ちゃんは天然ボケで、家族の貧乏話も面白いです。これをネタにバラエティに当たり前のように出だしてからは、おお〜〜こんな聞き慣れたエピソードでもハロ以外だとウケるんだな! と思い、テレビで岡井ちゃんを見るたびに「ナイス、岡井ちゃん!」などと言っていた自分を思い出します。今回、芸能活動を休止するとの発表も、あれだけSNSを駆け抜けたのですから、岡井ちゃんが℃-uteを辞めてからのたった数年で個人で頑張って、お茶の間に浸透したってことがよく分かりました。

でも、日本中の岡井ヲタは思っていたはずです。

いや、それだけちゃうねん! と。岡井ちゃんは人を感動させる歌がうたえる、真似の出来ないダンスが踊れるんだ。今はそれを封印して、バラエティに専念してるねんよ! と。岡井千聖の魅力は、おもしろ貧乏話とおバカキャラだけじゃないんだ! と。

岡井ちゃんはひとことで言えば「ええ奴」なんですよね。これ、絶対間違ってないと思うんです。スマの曲じゃないですよ。このファンと踊ろうって企画、確かAKBの握手会に刃物男が現れたあとのイベントで、ファンと岡井ちゃんを近付けないようにステージにガードマンがいるんだけど(そこにもう無理があるけど)、そのガードマンを振り切って「大丈夫だから!」と最終的にはみんなと一丸となって踊るシーンは、男タブー郎、思わず声出して泣いちゃいましたよ。こういうところに俺らヲタって喜びを感じ、明日も生きようって思うんですよね。

 

きっと、「おバカキャラ」も限界に来ていたんじゃないかなあ。人間、そうじゃないところを評価されたり期待されたりしたら、それに応えようと思って疲弊して、ストレスを貯めてしまうってことがないですか?

だって、岡井ちゃんの人生は、人に笑われるためにあるんじゃないんですもの。

さいたまスーパーアリーナでラスト・コンサートをやった℃-uteのメンバーだった岡井ちゃんですよ。今さら人に笑われる仕事はしなくてもいいです。

 

僕ら知ってるから、あなたがすごいってこと。

 

 

最後に、これは道重さんだけではなく、岡井ちゃんにも同じことが言えると思うので送ります。モーニング娘。14の「見返り美人」より。

 

この世は浮世絵 夢か幻

凛と佇む 先輩でした

背中で さよなら 見返り美人

ああ ああ もったいないよ いい女

 

俺が鬱だった時、元気をくれてありがとう。
岡井ちゃん!!!

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