元グラビア誌編集者が思う「闇営業」がなんで危ないか、そう、ヤバい人たちに出くわす可能性が高いから

私が健全なグラビア雑誌をやっていた頃は、健全な芸能プロダクションときちんとしたコネクションを持ち、ちゃんとした契約のもとで撮影をさせて頂いていました。
当時だったら、小池栄子やMEGUMIのいたイエローキャブ、熊田曜子や安田美沙子がいたピラミッド、若槻千夏などがいたプラチナム、磯山さやかなどのホリプロなどなど、今から振り返るとなかなか大きいところと仕事をさせてもらっていました。
そうやって健全にグラビア誌を作って、芸能事務所とも健全な関係性を築いていたのに、同じフロアの実話ナックルズがその事務所所属のタレントのスキャンダルをやることによって何度も「もうおたくの会社とは付き合えない」という電話をもらいました。
社内でナックルズを好きな部署なんてなかったと思います。当然ですよね。どんどんタレントが撮れなくなっていくのですから。売上にも影響が出てきます。「くそ、あいつら……」と、他の部署は思っていましたし、異動でナックルズなんかに行く奴なんて単なる「裏切り者」でした。
ナックルズ行きをずっと拒否していた私もとうとう何年後かにそこに行くわけですが(笑)、それでもその時までちゃんとお付き合いしてくれた芸能事務所さんもちゃんとありましたし、今ではとっても感謝しています。危ない橋を渡ってくれてありがとう、と言いたいです。
で、今回のカラテカ入江氏の件。
これに関しては、入江さんは首切りも覚悟でやってたんだろうなあと思います。株式会社イリエコネクションでしたっけ、おそらくこれって仲介業ってことなんでしょうけど、かなりの危ない橋だと思います。
Abemaプライムで猫組長さん(意外とイケメンでビックリしました)が、おっしゃっていたように、ヤクザのフロント企業なんてマジで判別不可能です。中には上場してもおかしくないくらいの有名優良企業もあり、働いている人自体も気付いていないなんてことはザラにあります。
テレビなどで有名な入江さんに、そういった反社会勢力が一般人の顔を装って近付いていくることなんて容易に想像できます。今回のケースなんて「最もベタ」なケースだと思います。しかし、これを素人が見分けながら仕事をもらうっていうのは、あまりにも危険だと思うんですね。
私もプロダクションのようなことを少しだけやっていますが、特に個人間のような取引や、名も知らないような会社とのお仕事は、かなりの度合いで安全性が分からない限りはお断りするようにしています(もちろん、全てが反社会勢力だってワケじゃないんですよ)。例えば「こういう番組(めっちゃ有名)を作っている、☆☆☆という制作会社です」などという場合は、かなり眉に唾を付けて見ないとこちらの気も休まりません。世の中の人は、有名なものに弱いですから、大きな芸能事務所と仕事をしたことのある私はなるべく冷静に見るようにはしています。
だから、入江さん他の芸人さんたちが「知らなかった」と言うのはある意味頷けるんですが、一方では、本当に知らなかったの? という疑問も残ります。
TABLOで出した記事のように、入江さんは芸能記者から「ネタ元」にされていた側面がありました。彼は芸能記者や編集者から電話がかかってきても決して切ることはなく、丁寧に受け答えをしていましたし、なんなら「会って話しましょう」というスタンスだったことは、業界では有名な話です。
そこに関しては吉本を通すなんてことはなかったし、個別に名刺交換していました。我々雑誌編集者というのは「タレントとは名刺交換しない」のが鉄則でしたから、違和感を持った人々も多かったでしょう。
ただ、入江さんはその交換した名刺のメールに、かなり怪しいメールを送っていました。その内容を見る限りは、すでに危ない橋を渡っていたのではないかと推測できるんですよね。つまり、どういうことかというと、
フロント企業なんて私たちが絶対に見分けがつかないように、彼自身も絶対に見分けがつかない「あっち側」の人だったのではないか?
と、いうことです。多くの業界関係者が彼からのメールを受け取っていますし、その内容の怪しさに誰もが気付いています。どう考えても怪しいよねえ……というのが、彼らの声でもあります。
吉本興業が彼だけを切ったのは、単なるトカゲのしっぽ切りでしょうか? そんな分かりやすことをするでしょうか。多くを説明しないということは、説明するととんでもないことに発展する、ということではないでしょうか。
そのヒントを握っているのがフライデーです。この雑誌を続報がとても気になるところです。
「入江メール」に関して、詳しくはこちらをどうぞ:
「金儲け情報あります!」 カラテカ入江が送っていたメール 彼をネタ元にしていた芸能記者は大勢いた! | TABLO
※ちなみにこれはあくまでも「芸能事務所」との関係性の話です。セクシー女優系とはちょっと話が違ってくるので、そういうのはまた今度。
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