こたつ記事ライターはコタツ記事を書きたいと思って書いている訳では無いことをもっと世間の人々は知る必要がある

こたつ記事ライターはコタツ記事を書きたいと思って書いている訳では無いことをもっと世間の人々は知る必要がある

まず、これだけは言わせてください。

こたつ記事を書いている人は、こたつ記事仕事をやりたくてやってる訳ではありません。

経験値のあるライターには今、ちゃんと取材できる仕事が格段に減っています。

それでも彼らは世を恨んでる訳ではなく、「書かせてもらえるなら……」と、この仕事に挑んでいます。

こたつ記事だってプロの書いた記事には違いはありません。

安易に彼らを貶めないで欲しい……

そう個人的に願っております。

 

一番悪いのはこいつらだ

 

先日、NHK『ねほりんぱほりん』でこたつ記事ライターの特集をやったそうで反響がありました。

こたつ記事というのは、家でゴロゴロしながら、テレビやネットを見て、こたつに入りながら書ける記事…という定義だそうです。

取材もしていないのに、テレビやネット情報だけで記事を書きやがって! という揶揄から生まれた言葉です。

 

https://www.nhk.jp/p/nehorin/ts/N1G2WK6QW5/episode/te/L8K7YGNNRL/

https://www.youtube.com/watch?v=Q5RhUjiUf5s

 

世の中的には超マイナスイメージで、彼・彼女らは批判の的になるんです。

しかし、彼らこたつ記事ライターを生んでしまったのは、現在のポータルサイトに一番の重大な責任があり、今回はこの仕組について、ちゃんと記しておこうと思いますし、こたつ記事を書くにしても、ライターとしての経験値はめちゃくちゃ必要なんだぞってことも併せて残せたらと思っています。

 

ここで言う「ポータルサイト」とは、みなさんが1日に1度は見るであろう、「それっぽくニュースを配信している『テイ』のサイトまたはアプリ」のことを指します。

 

こいつらが日本の取材記事を無茶苦茶にしている真犯人で、ネット上にコピペ的記事が増えている現象の原因なのです。

 

なぜなら彼らは、ニュースを作っていないし、取材もしないし、お金も払っていないから、です。

 

彼らは日に数多くの記事をどうやって確保していると思いますか?

 

なんとこれ、各メディアから、「タダで入手」しているんです。一銭も払っていない記事をさも自分たちの記事のように配信しているんですよ。

 

さらに悪行は続く

 

ところがです。

このポータルサイトが、さらにコスいことを考え始めました。

 

「俺らの集めたPVを、他社サイトに飛ばすのは勿体ない。自社サイトで回遊してもらって、ガンガン広告踏んでもらおう」

さらに、

「大手主要メディアには、立ち上げ当初お世話になったし、それ以外のメディアには、PV返さないように、アルゴリズム組みなーおそ」

そうして、ポータルサイトは、タダで手に入れた記事の周辺にガンガン広告を貼るようになり、PVを記事を作ってくれたメディアに返さないようになっていったのです。

 

※【解説】例えばあるポータルサイトで東スポの記事がいくら読まれたって、東スポには一銭も入りません。「オリジナルサイトで読む」とか「おすすめ記事」などのリンクを踏んで東スポのサイトに読者が飛んできてくれて初めて東スポ側にお金が発生します。これを「PVを戻す」と言うのですが、戻さずにポータル上でだけで読者を回遊させればポータルにしかお金は流れないという仕組みなのです。

 

そうすると……何が起きてしまうか、もうお分かりですよね。

 

取材して、プロが書いていた、肝心のニュースメディア自体が、記事作りにお金をかけられなくなってしまったんです。

 

それに対して多くのメディアが、ポータルに苦情を入れてきましたが、「嫌なら契約やめよっか? あ?」が彼らの取ってきた態度なんです。

 

すでに大手主要メディアには、ちゃんとPVを返して敵対しないように策を練っているので、記事の数には困るわけではない。それ以外の中堅・弱小メディアには、一貫して高圧的な態度を取り、無料の記事でおいしい思いをしています。

 

彼らには、取材とか記事とか著作権とか、そういうプロは一切いません。

まるで、ジャーナリズムに一家言あり、公平公正を装っていますが、中身はただの「ネット屋」で、所詮IT長者、プロはいないのです。

 

こういう状況になってくると、メディアの中には取材をせず、テレビやネットを見ながら書ける、こたつ記事ライターを探すところも出てくるわけなんですよね。

足を使って取材をしたら経費がかかり、不安定なPVでは元が取れない、それでは会社を潰してしまうことになってしまうからです。

 

プロのこたつ記事はレベルが違う

 

世の中にこたつ記事が溢れているのは、ポータルサイトが利益を貪り、記事製作者から搾取しているから。

これに尽きます。

それなのに世間は、こたつ記事ライターだけを責め、物事の本質を見てくれません。

GAFAのように巨大さを盾に、おいしい思いをしているポータルの悪行に誰も目を向けてはくれないのです。

 

それに、

こたつ記事というものは、その辺の主婦や学生がバイト感覚で出来るものではありません。

少なくとも新聞や雑誌で、ある程度の年数の経験がないと、

ああいうものは書けません。

 

過去にどういう事件やスキャンダルがあったか。こういう書き方をすると、名誉毀損でやられるかもしれない。こういうのは経験とセンスなので、今日いきなりできるものじゃないのです。

 

また、それを校正する編集者も、ITしか知らない人には無理です。どこをどう直せば読みやすいかは、まだAIでは難しい段階でしょう。そのうち出来るでしょうけど。

 

なんとか世間に、こういうことを分かって欲しい。

できればみなさんに、少しでも呟いて頂くしかありません。

 

では、どんなポータルサイトが悪事を働いているのでしょうか。

そこは私のメルマガで実名を出して解説していますので参考になさってください。特に悪質なところはしつこく名前を出して強調しています。

誰もが知っている超大企業が、とんでもなくがめつい、法に触れるようなことを平気でやってのけています。

 

メールマガジン

 

もう一度、言わせてください。

こたつ記事ライターを生んでしまったのは、現在のポータルサイトに一番の重大な責任があります。

もっとこの事が、世間では当たり前であり周知の事実になることを願っています。

 

そして、最後の最後にもうひとつ。

結局、ポータルも悪いが、そこに抗えないネットニュースの編集者も最低の仕事だと言えます。

若い人は決してこんな仕事に就いてはいけません。

ライターにはジャンルによってもっといろんな仕事があるし、いつか書籍を出すんだという夢もあるかもしれません。

しかし、ネットニュースの編集者には夢も希望もありません。オワコンのオワコンの底辺の仕事です。

もっと実態の伴った、社会にとって有益な仕事を選択されますことを願ってやみません。

一番言いたかったのは、ここかも(笑)。

 

 

メルマガの購読はこちらか

BLACKザ・タブーのメールマガジンは毎月1日と15日に配信中。月額540円です。また、人気のあった記事をバックナンバーとしても購入することができます。