渡辺篤史の「建もの探訪」を楽しく見るコツ

渡辺篤史の「建もの探訪」を楽しく見るコツ

こんにちは。
もうここ8年ほど全ての放送回を観ている僕です。
こんなに面白い番組なのに、毎週土曜あさ4時半という過酷な放送時間のために誰も観ておらず、たっくさんギャグがあるのに誰とも盛り上がれないのでブログに書くことにしました。

 

題して、
「建もの探訪」を10倍ニヤニヤして観る方法。

 

さて、まずは司会(というか人の家に押しかける旅人)の素性を知ってください。渡辺篤史さんには以下の様な性格が垣間見えます。

1・人の家は絶対にけなさない
2・椅子が大好き、あれば絶対座る
3・オーディオが大好き
4・家人のノリが悪い時は握手を求める
5・子供に名前を聞くが覚えられない
6・褒める所がない時は小物を褒める

まずは1から順に説明します。
渡辺篤史さんはこの番組をやって28周年。はっきり言って「人の家にお邪魔するプロ」です。そのため培ってきた作法がすごくて、絶対にけなすようなワードを用いません。

例えば、ものすごく狭い家の場合、
「おお〜なんていうか、ワクワク! 毎日が秘密基地のようですな!」
「家族の温もりをすぐ近くに感じられる、旦那さん、やりましたな!」
と発言します。
どうしても言葉が出てこない場合以外に「狭い」とか「狭小」とか「圧迫感」などとは発言しません。

また、道路に面していない土地に家を建てた家主のところへお邪魔した時は、
「う〜ん、この素敵な旗竿地に、秘密のお城があったなんて!」
と家族のみなさんの承認欲求を満たしてくれます。

2は、これも「建ものファン」ならご存知ですね。渡辺さんは家の中に「オシャレでしょ?」と言わんばかりに吊るされたハンモック、借金して買ったんです〜という出で立ちのル・コルビジェの椅子、数年でスプリングがヤレそうなソファがあると、必ずそこへ座り、
「ここから見える妻の姿……いいねえ〜!」
と言い、
「旦那さんはお料理はなさるの?」
と必ず質問します。

なぜ椅子が好きなのかは分かりませんが、そりゃあ人んちでずっと立ちっぱなしで褒めるのも疲れますもんね。

3も、椅子と同様、必ずスピーカーに反応します。

4は、家の人のノリが悪かったり、逆に奥さんばかり喋って旦那が無口な時など、場面を好転させようとして、
「いや、この家、大成功だねえ!」
と言いながら握手を求めたりします。渡辺流の何かがあるんでしょうが、毎回僕は「あ、握手するな」と分かるようになってきました。
「もう、黙れ!」
という意味の時もあるし、
「おい、喋れ!」
の時もあります。
ナベちゃんの握手のタイミングが分かるようになって来たら、あなたも一流の探訪ラーですね。

5は、これ必要ないと思うんですが、冒頭で小さい子どもが出てくると必ずと言っていいほど「お名前とお年は?」と聞くんですよね。
でも、ほとんどの子どもは照れて言わないか、言ってもがなるので何言ってるか分からないわけです。
で、篤史も例によって覚えられません。
「あ、そ〜〜」
と言って終わりです。

6、最近これが酷いんですが、置いてある小物ばかり褒める時があります。子どもが書いた下手くそな絵を「アートだね!」、小さいトイレにあるスピーカーを「BOSEだね!」、毎回のように出てくる家主の友達の芸術家(?)がくれたオブジェを「見守ってくれてるねえ!」というように褒め称えます。
確かにそういう時に限って、家も家主もつまんねえ奴で、視聴者の目線をそらすために使う、篤史なりのテクニックなんだと思います。

 

次に、
この番組に出てくる特殊な単語を覚えましょう。

「借景」
「キャンティレバー」
「ガルバリウム」
「珪藻土」
「旗竿地」
「船舶照明」
「FRP」
「シマトネリコ」

まず、「借景」ですが、この単語の使用頻度はすこぶる高いので覚えましょう。
訪れた家のメインの窓から見える景色、そこに桜の木があったり、森があったり、スカイツリーが見えたりすることを「借景だな〜〜〜」と言います。または「ピクチャーウインドウ」という言い方もしますが、要するに窓から見える人んちの庭の木とか、たまたま見える遠くの雑木林や建物のことです。
こう言われたほとんどの家主が「えへへ」としか答えていません。

「キャンティレバー」は建築用語で、片持ち式構造のことです。お洒落な家によくある、階段が壁から出てるけど壁側でしか支えていないようなデザインのものです。
マンションで言えばバルコニーなんかは片持ち構造ですよね。有名な建築物で言えば「千葉ホキ美術館」とか「サントリーミュージアム」なんかもキャンティレバーですね。
これ、自宅でやってる奇特な家族が出てきますから、是非覚えて帰って下さい。

「ガルバリウム」は主に外壁の素材です。安くて丈夫なのかもれませんが、最近の家はガルバリウムが多くて嫌気が差しますね。安いんですよ、とにかく。

「珪藻土」は外壁・内壁に使用する土のことで、湿気を吸ってくれるんですよね。「けいそうど」と読みます。
「家族みんなで塗りました」
と、失敗としか思えない仕上げの汚い塗壁を自慢してくる家族が時々いまして、その時篤史はすかさず「珪藻土!」と返していますから、これも覚えて下さい。

「旗竿地」は先ほども出ましたね。前後左右に住宅があって、道路に出るための細い道をもった土地、ちょうどお子様ランチのケチャップライスに刺さっている国旗のような形をしているので「はたざおち」と呼びます。これも仕様頻度が高いので覚えて損はありません。

「船舶照明」と「FRP」は浴室の紹介の時に合わせて出てきます。船に使われている照明、船に使われている強化プラスチックのFRPを、家庭の風呂に使う家族が多いので、これも篤史が頻繁に使用します。
「いいねえ〜〜船舶照明、そしてFRP!」
といった具合に。

「シマトネリコ」は最近ちょっとご無沙汰ですね。家主が自分の家の敷地にテーマを持ってメインの木を植えるんですが、それを「シンボルツリー」と言います。その木の種類で最も多いのが「シマトネリコ」という木なんですね。
特に食べられる実がなるわけでもないのにこぞって植えているということは、雑誌かなんかで流行っているのでしょう。荻窪の似たような家ばかりが建っている住宅街にはシマトネリコが多いですね。
でも、そのブームも、最近は「オリーブ」に取って代わろうとしています。

 

最後に、テレビで自分の家を自慢しようと出てくる家主とその家族についてです。

私は「テレビで自分の家を自慢しようと出てくる」奴は基本的に何を言われようが仕方がないと思っています。

だって「テレビで自分の家を自慢しようと出てくる」んですから。

なので、まず篤史が「今日のご家族は世田谷区の田村さん」というようなナレーションをしたら、すぐにFacebookとGoogleで検索を開始します。すると、「テレビで自分の家を自慢しようと出てくる」人たちですから目立ちたい精神が旺盛なのでほとんどの人が本名でSNSをやっています。

「こいつ、30代で会社経営って……あ〜〜これ、ねずみ講だな」
「この嫁インスタやってんな。整理収納ライター!?」
「はは〜この歳の差夫婦、プログラムの会社やってんな」
「こいつ、鍼灸師って、そんな儲かるのか?」

などと、毎週忙しくて仕方がありません。

最近、私がおすすめするのは、
2017年3月11日(土)放送の
「埼玉県さいたま市・山村邸 - ムダを削ぎ落とした癒しの家 -」
と、
2018年3月17日(土)放送の
「東京都墨田区・小野寺邸 - スカイツリーを望む極細の家 -」

の2本です。

どちらも若くて威勢の良さそうなお父さんが狭小住宅を建てるのですが、その間取りの構成と神経質さと家族構成に目が奪われてしまってたまりません!

 

一度でいいから、人んちをけちょんけちょんにけなす番組をやってみたいものです。

 

渡辺篤史の「建もの探訪」を楽しく見るコツ その2へ続く