なーーーーにが、「お笑い第7世代」だよ! ふざっけんな!!!

……とは、俺は全く思わない。ダウンタウンだけがお笑いではない。時を戻そう。
私最近思うんですけど(いやずっと前から思っていますが)、関西人の「そこツッコまな!」とか「いや、笑うとこやで!」という、生まれた土地だけで自分がオモロイと思い込んでいて東京でマウント取ってる姿がすこぶる嫌いなんですね。
山手線で「せやかて、自分~!」と大声で会社帰りに喋っている関西人にも、「なんでここは東京なのに関西弁のでっかいでっかい声で喋ってはるんやろう」と思うことが多々あります。なぜ「関西人はこうや」っていう考え方に支配されているんでしょうか。
『夢で逢えたら』で育った私にとって、ダウンタウンは神です。
あんなオシャレで面白い番組は、作ろうとしていくつもの番組が失敗したように、二度と作れないと思います。リアルタイムであの番組を見ていられたことを幸せに感じます。その後も、ダウンタウンの快進撃は我々関西人のカタルシスでした。まるで自分たちが「オモロイ」の称号を世間から与えてもらったような気持ちになりました。
でも、もう令和二年ですよ?
もう、いいですよ。いつまで日本人は松本人志を有難がってるんですか。ああいうものは、私のようなダウンタウンオタクがずっと趣味としてしがんで、大事に笑い続ければいいんですよ。おっさん、おばはん等のモノです、あれは。
霜降り明星も3時のヒロインもEXITもめちゃめちゃオモロイじゃないですか。特にEXITは出てきたら絶対に笑っちゃいますもん。あと3時のヒロインの福田麻貴ちゃんは私めちゃくちゃタイプです(関係ないか)。
ただ、ひと組だけ、ぜんぜん違うコンビがいます。
それは、もうベテラン中のベテランですが、兄弟コンビの中川家です。最近の中川家をウォッチしていると、私は「二回目のブレイク」があるんじゃないかと思ってしまうのです。
酸いも甘いも噛み分けてきた、二人のオッサンだからこそ、突き詰めたお笑いがそこにはあるんですよ。
特に、お兄ちゃん。
中川剛さんと言えば、一時期は精神的に参ってしまって休んでいたこともありましたが、なるほどそれは休むわ…と今になって思えるほど、世の中に対して腹立つことや疑問に思ってることが多すぎて「うぎゃー!」ってなってしまったんだろうと思います。彼の発言を聴いていると、
「なんで食レポなんてせなアカンのよ。せんでええよ、あんなん」
「フワちゃんとか、うちの子はボリューム低くして見てるで。『たいしたこと言うてへん』言うて」
「ええやんかあ、噛んだって」
「鍋食べてるときに『シメどうしよう』とか言われると、もう食べられへんくなんねん」
「ぜったい昭和の町におったオッサンらの方がオモロイやんか。なんでそれがアカンの?」
「無理したらアカンで、身体は健康に」
「そんなお笑いのセオリーとか、どうでもええやんかあ」
「礼二くんと友近が話してると全部嘘くさいねん」
「(キングコング西野に対して)今の全部嘘やんなあ?」
「もぉ~~~、声張って、ツッコまんでもええねん……嫌やなあ」
と、これざっと聴いただけでも、ダウンタウン的なお笑いに対するアンチを唱えていると思いませんか。お兄ちゃんは昔からずっとこうなんですよ。オモロイもんはオモロイでそこに横たわってるんやから、急いで・焦って・大声でいじらんでええねん……ってスタイルなんですね。
私もこの考え方、大賛成です。
オモロイもんはずっとオモロイので、じっくり弄り続ければいつか笑いは起きるんですよね。ある意味、第7世代に近いような考え方をしているんじゃないでしょうか。まあでも、第7世代に対しては、
「嫌やん、そんなん、世代もぜんぜん違うし、飯なんか誘わへんよ。どうせ『うわ断れへん』とか思われるんやろ? 気を遣わせるし、そんなんええよ無理せんで」
と語っています。
もう何周もして、めちゃくちゃ自然体で行くことに決めた中川家。弟の礼二さんも以前とは印象も変わり、なんだか穏やかに喋るようになっています。そして何より、YouTubeの再生回数がとんでもないことになっています。これが現実ですよね。
いま、みんなが欲している笑いを、中川家が素で実践しているのではないでしょうか。
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