入管法改正案閣議決定で外国人労働者がまたたくさん入ってくることを元「じゃぱゆきさん」に聞いた

2008年頃、リーマン・ショックで世の中が大打撃を食らっていましたが、私はその当時に外国人問題について取材するようになりました。
地方に無数に散らばる「闇風俗」から、誰もやらない3K仕事に就く人々、大企業が不況で切り捨てた外国人労働者によって治安が悪化した街など、とにかく貪るように取材していました。
あれから10年が経ちました。
会社を辞めてフリーの編集者となった今でも、その取材はコツコツと続けています。これはもう、ライフワークみたいなもので、いつかまとめてKindleなんかで自費出版できたらいいなと思っています。
入管法改正案は、
正直、
大丈夫なのかなあ?
と思っています。
外国人労働者にはまだまだ解決しなければいけないことがたくさん残っています。彼らに課せられた、残酷な諸条件。いつまで経っても日本人にはなれないし、家族も呼び寄せることができない。改正法案ではそのような記述もありますが、とうてい達成できないような玉虫色の内容です。人がやらない仕事を安くやらせるだけの日本に、本当に労働者は来てくれるのでしょうか?
あのリーマン・ショックの時、トヨタは大量の日系ブラジル人を切り離しました。彼らばかりが多く住む「とある団地」では、帰るに帰れないブラジル人が昼間からブラブラするようになり、子どもたちは不良になり、やがて頻繁に事件が起きるようになりました。彼らは「単なる労働者」としてモノとして扱われていました。だから日本語も必要ない。教育されていない彼らは孤立していきました。
これは何もトヨタだけの話ではなく、人手が足りない時は安く雇いたい、会社がやばい時は最初に切りたいという企業ばかりです。経団連様は過去の経験を活かそうという気が全くありません。何と言っても、率先して消費税を上げろと言っているのですから、キチガイが集まっただけの集団です。彼らがやったことは、まさに人と人とを「分断」させることでした。そのことに当事者たちだけが未だに気付いていないのです。
日本は移民を認めていません。
これからもきっとそうでしょう。
そのための法案が今回のものです。
欧米の二の舞いはさらさらゴメンで、
きっと国民の多くも同じ思いなのでしょう。
でも、
いいとこ取りだけしようなんて、
そうはうまく行きませんよ。
さて、
取材の続きは日々地道にやっています。
みなさんがこのサイトからAmazonで買い物してくれたり、メルマガを購入してくださる資金は全て取材費と原稿料に当てています。いつも本当にありがとうございます。お礼を言わせてください。
今回、以前「じゃぱゆきさん」として、日本へ裏組織の人間を通じてやってきた外国人の女性に話を聞きに行きました。
この方は、19歳の時にブローカーに500万円の借金をし日本に飛び、偽装結婚し永住権を入手し、国内で暮らしている女性です。
長い時間をかけて関係性を築き上げているので、最近になって何でも話してくれるようになりました。
「好きでもない人と
いっぱいいっぱいセックスした
もういい、
もうしたくない」
もう何十年も前のことを思い出しながら彼女はそう言うのです。この言葉の裏に、どんな体験があったのかは計り知れません。
「外国人また入ってくるの?
そう、怖いねえ、怖い
私はもういや」
ちょっと考えれば分かるものです。
偉そうに外国人労働者に条件を突き付けている役人や政治家は、どんな気持ちでそれを口にしているのでしょう。
何の因果か貧乏な国に生まれて
お金を稼ぐために知らない国に来て
裏社会の人間に毎日を見張られて
生活するということ
……の、恐さを、
少しでも考えたことがあるのでしょうか。
みんな生まれた国で、
幸せに暮らしたいに
決まっているじゃないですか。
あと数年したら、逆の現象が起きているかもしれません。日本人が外国に行って稼ぐしか無い時代が……。
外国人労働者問題はこれからも時々触れていこうと思っています。
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